
画像:トヨタ
どの自動車メーカーのどの車種にも必ずある「グレード」。
わかりやすく2パターンのみ展開の車種もありますが、ほとんどが3種類以上あり、表記もアルファベット一文字で、違いを把握しづらいです。
ヴォクシーも例に漏れず複数グレードが用意されています。
今回はヴォクシーのそれぞれのグレードがどのような特徴があるのか解説していきます。
まずは基本から
グレードの前に、ヴォクシーは大きく分けて二つに分けることができます
ヴォクシーにはハイブリッドが用意されていて、ガソリン車とハイブリッド車に分けることができます。
ハイブリッド車は7人乗りのみ、ガソリン車は7人乗りor8人乗りを選択することができます。
ガソリン車とハイブリッド車それぞれに上から順に【ZS】【V】【X】と設定があり、ガソリン車のみ【X”ウェルジョイン”】が設定されています。
ハイブリッド車は全車シンボルマークが専用のものが用意されます。
しかしハイブリッド車のみ、ツインムーンルーフの選択ができません。
空調ではハイブリッド車のみS-FLOWが用意されています。
ZS

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最上級グレードがZSとなります。
ハイブリッド車のZSのみ、BBS社製16インチアルミホイールが設定されています。
一目でBBS製だとわかる、大変スポーティなデザインとなっています。
フロントフェイスはスポーティーなフロント大型バンパーが設定されております。
グリルのデザインが大きく、かなり攻めたデザインとなっており、メッキ装飾も相まって上級グレードにふさわしい外観となっています。
また、ZSのみヘッドライトのインナーがブラック塗装されていて、ワイルドな印象になっています。
外観は他に、大型マッドガードやリア大型バンパー、リアスポイラーが用意され、社外エアロが必要ないくらいカッコイイ仕上がりになっています。
機能面ではバックドアイージークローザーが標準装備。
万が一半ドア状態となっても、そこから自動的に完全に閉めてくれます。
予防安全機能としてToyota Safety Senseが装備され、さらにインテリジェントクリアランスソナーも搭載。
パーキングサポートブレーキで万が一の踏み間違えも安心です。
内装はハンドルが本革巻きです。
ハイブリッド車のみ快適温熱シートが装備され、寒い日の運転も安心です。
このグレードではガソリン車だけ、快適温熱シートを選択することができません。
空調ではハイブリッド車のみS-FLOWが装備されています。
S-FLOWとは、助手席の乗車の有無や現在の室温などから自動的に判断し、運転席のみを無駄なく空調する機能です。
家族や友人等を乗せた後、1人で乗車したような場合でも自動で判別し、運転席のみを空調します。
通常は吹き出し口等の切り替えのみで、座席ごとの空調はほとんどできませんでしたが、このS-FLOWのおかげで無駄なく効率的な空調が実現できます。
後部座席用にリアクーラーが装備され、2列目、3列目もしっかり空調されます。
V

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続いて、中級グレードのVです。
このグレードからホイールが15インチとなります。
ZSではガソリン車とハイブリッド車でホイールの設定が異なりましたが、Vのホイールはハイブリッドとガソリン共に同じ意匠となっています。
外観では、ZSと比べるとだいぶおとなしい印象です。
フロントバンパーの意匠もZSとは大きく異なり、大きく見えたフロントグリルも下側にコンパクトになり、かなり落ち着いて見えます。
ヘッドライトもZSと異なり、ブラックではありません。
外観以外ではZSと大きく変わりはありませんが、空調でリアエアコンがオートとなります。
後席でお子様を乗せるようなシチュエーションでは、希望の温度を設定しておけば、自動で風量や吹き出し温度を制御してくれるので安心です。
また、ZSではハイブリッドで選択できなかった快適温熱シートががこのグレードのみハイブリッドでも設定可能です。
X

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Xは廉価版グレードという位置づけでしょう。
ホイールはハイブリッド、ガソリン共に15インチですが、ハイブリッド車ではアルミホイール、ガソリン車ではスチールホイールにフルキャップという設定です。
外観はVと大きく異なる部分はありませんが、フォグランプが装備されません。
内装ではハンドルが本革巻きではなく、ウレタン素材となり、シフトノブも同様にウレタン素材となります。
マルチインフォメーションディスプレイは、このグレードのガソリンのみ白黒ディスプレイとなります。
機能面では、このグレードのガソリン車のみスマートエントリーやプッシュスタートシステムがありません。
スマートキーではなく、鍵でワイヤレスドアロックのみの装備です。
このグレードのみに用意される【”ウェルジョイン”】はセカンドシートがロングスライドとなり、スライドドア乗り降り用の手すりやセカンドシートに手すりが設けられ、どの方にも乗り降りがしやすいグレードとなっています。
GR SPORTS

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トヨタが世界中のジャンルを問わずレースに参戦している【TOYOTA GAZOO Racing】がレースで培ったノウハウを惜しみなく注いだスポーツカーブランドがGR。
一般的にファミリーカーといわれるヴォクシーに、スポーツカーのニュアンスを注いだモデルとなっています。
GR専用意匠の3種類のホイールが用意され、サイズは7Jの18インチ。
さらに驚くのはタイヤの銘柄。
なんとあのブリヂストンのポテンザが標準装備です。
それだけではありません。
ボディー剛性を向上させるためのサブフレームが8点追加され、空力を意識したスパッツが前後に。
この他にも専用にチューニングにされたフロント20mm、リア25mmダウンサスペンション・専用ブレーキパッド・専用サブマフラー・専用電動パワーステアリングと、見えないところもぬかりなくチューンアップされています。
GRの掲げる、「意のままに操る喜び」が実現されています。
特にサブマフラーはサウンドチューニングが施され、聴覚からもスポーツマインドを感じることができます。
一般的に開口部が大きいミニバンでは、ボディー剛性が低いため、ハンドルがダルに感じたりしますが、このGRグレードではそこらの乗用車よりもさらに、かっちり感を感じることができます。
内装面では専用メーターが用いられシルバーで運転席に座っていても、GRだということを忘れさません。
他にもGR専用小径本革巻きハンドル・GR専用シート・ピアノブラックを用いたセンタークラスターパネル・アルミペダルなど、随所にGRマインドがちりばめられています。
ちなみにベース車両はZSのガソリン車ですので、詳細な装備はZSと同様です。
煌Ⅱ

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先代のヴォクシーから引き続き、煌(きらめき)グレードが用意されています。
ベースはZSでハイブリッドとガソリン共に選択可能です。
装備はベースのZSに準じます。
では、煌グレードのポイントを紹介します。
まず、外観ではフロントバンパーにメッキ装飾が増えています。
フロントエンブレムから左右にメッキのラインが延び、フロントフォグランプもメッキエクステンションとなりブラックの中にも輝きを感じられます。
ロアグリルは黒艶塗装となります。
ドアハンドルもメッキとなり、その他サイドミラーやバックドアガーニッシュにもメッキが用いられています。
内装ではドアハンドルがメッキになり、センタークラスターパネルがピアノブラックとなります。
その他にもワンタッチスイッチ付き両側スライドドアが特別装備、(ベース車ではメーカーオプション)となります。
おすすめのグレードは?
- 価格を抑えたグレードであれば「X」
- 充実した装備で乗りたい方は「ZS」
- スポーツタイプ志向の強い方は「GR」
一口におすすめといっても、購入後にいろいろな乗り方があると思います。
純正のまま乗られる方やエアロを付けてカスタマイズしたい人、とさまざまです。
カスタマイズのベースとなるような場合は、一番価格の抑えられるXがおすすめです。
充実した装備で乗りたい方は、問答無用でZSです。
スポーツカーに乗りたいけど家族もいるし…、とお考えの方にはGRグレードがぴったりです。
お財布事情もみなさんそれぞれですので、ここで説明したグレードごとの差と車両の金額をもとに、ぜひ自分にぴったりのヴォクシーを選んでいただきたいと思います。